kyopin2011-01-31



ミロの猫の真似をしてる、みぃみぃ
(柄は似てるけど…)


The Gold of the Azure/ミロ


直訳すれば「紺碧の金」になるのでしょうけど、邦題ですと「空色の黄色」という表記を多く見かけました。どちらにしても、この色調はちょっと違いますね、私の環境では紫に見えています。


もうひとつこちらはどうでしょう。


私の環境ではちょっと緑がかってます。本物を観たことがないのでどれが近い色か判りません。Azureとは、コートダジュール(Côte d'Azur)のAzure(紺碧)だそうなので、どちらもうーむ、、です。


The Gold of the Azureでググってみますと、、あれれ、紫っぽいのが多いかしら。青っぽいのも皆、くすんでいるかもですねぇ。


なぜこれに拘るかといいますと、それは勿論、閃輝暗点のヴィジョンに似ているからです。これまでに著作権侵害しまくって貼りつけてきた名画たちもですけど、閃輝暗点者の目から見ると、これらはみな抽象画ではないです。具象そのもの。観えたまんまのものがほとんどなんです。もしくはそのデザインやデフォルメ。それを手法としたもの。


特に、このミロの「紺碧の金」には驚きました(私にとっては「紫の黄色」ですが)。めちゃくちゃ懐かしい。10歳になる前頃だったかしら。この紫を90°回転させた横長の、差し渡し10cmくらいの雲が私の部屋の真ん中に浮いていたんです。



西日が入る時刻でした。紫の光の綿雲、透明感のある光の繊維のもじゃもじゃ。内部は稲光している感じに、黄色い光がチカチカピカピカしていました。


おそるおそる手で掴んだら、手のひらの中で壊れて、指の間から、すふっ、ぽやっと消えてなくなりました。手指は今でもその僅かな触感を思い出せます。


遠い記憶です。ずっと忘れずに持ち続けてきたつもりの記憶です。どこかで改竄された記憶かもしれません。白昼夢だったのかも知れません。


よく熱を出す子どもだったので、夢と現がごちゃ混ぜになっているのかも知れません。でも、とにかく、ミロのこれなんですよねぇ。


閃輝暗点のヴィジョンでもあり、遠い、幸せだった少女の頃に観た、あの小さな紫の光る雲でもある不思議なカタチ。


あら、昔を思い出しているこの日は母の命日でした。母には言わなかったの、部屋に紫の雲がいて、それを掴んだことは。大人には言ってはならぬことのように感じたから。