鳥を食らう猫/ピカソ
グロいのでちっちゃく



普通、閃輝暗点は偏頭痛の前触れとして起こるものであるそうなので、経験者はそう少なくはないと思うのですが、それでも自分の周りでは今のところいません。


父が偏頭痛持ちでしたけど、ギラギラが観えるという話は聞いたことがありませんでした。何人かの友人知人に偏頭痛持ちがいまして、あまりの痛さに視界が歪むというのは聞いたことがありますけど、それは閃輝暗点とは違うようです。


私は逆に偏頭痛がありません。肩こりや歯痛からくる頭痛は知っていますけど、それほど耐え難く、吐くような痛みは知りません。


ただ一度だけ、20代の終わりごろだったか、頭の片方のある一点が猛烈に痛んだことがありました。ここですって指がさせるようにはっきりとした一点で、針で刺されたような光るような痛さでした。これも偏頭痛とはちょっと症状が違うようです。


もう記憶が定かではありませんが、そう長くは続かなかったんでしょう、病院にも行かずじまいでした。でも、あの奇妙な痛さは忘れられないです。


その時、犬が病気だったので獣医さんに私のその頭痛のことを話したら、精神科へ行ってみたら?って言われたんですよねぇ、、。私、犬の病気でよほど精神が弱ってる風にみえたのでしょうか、それとも、その痛さの説明がヘンだったんでしょうかねぇ。


泣く女


ゲルニカの試作として描かれたとか。かなり泣いてますね。戦争の悲しみというよりは、酷い頭痛のように見えます。視界が歪むほど痛いという偏頭痛、そのような感じがします。顔の向かって右半分が緑色なのが、本当に辛そう。



鏡の前の少女


この絵は「鏡の国のアリス」のようです。今まさに鏡の中へ入ろうとしているところかしら。鏡の中の人は泣いている?浮かぬ顔をしていますね。中の少女を外の少女が慰めているようにも見えます。


私の閃輝暗点のキィワードの一つでもある「鏡の国のアリス」。その体験はこんな風。四角や三角にカットされた鏡で縁どられた楕円の鏡がずんずんと私に近づいてきます。近づくほどに鏡のモザイクのような縁取りはギラギラと輝きを増し、虹色に反射しています。


中の鏡本体は灰色にくすんでいて中央は真っ黒な点です。中には入りたくない。でも鏡の輪はどんどんこちらへ近づいてきて、私をとり込み、抜けていきます。ギラギラの縁は、視界の縁の黒い所に暫く留まって、それもいつしか消え去って行き、鏡の世界に飲み込まれたはずの私は、いえいえちゃんといつもの世界にいるのです。