秋の野の花
平和公園のくらしの森の中道(なかみち)と呼ばれる谷間には小さな田圃が作られていまして、稲は実ったかしらと、蓼の花など摘みながら見に行って来ました。
なんという秋の色。犬コロたちがイライラする類の花たち。
秋のたんぽぽ少し寂しい。
泡立ち草を、もごもご、もぐもぐしてるこれは、ハナムグリでしたね。「花潜」って書くのね。なんて可愛い名前。
あら、誰かが踊ってる?見知った顔も。
これはまた、よく見かけるけど名も知らない草。なんという渋い、秋の紫。
小一時間ほど歩き、野の花を摘み、頭を垂れた稲も観て帰宅したのですが、、鍵、鍵が無い!無い!無い!無い!!
ベランダをよじ登って窓を見たところ、今日に限って三箇所の窓どれも、しっかり鍵がかかってます。うわーん!入れない!!
平和公園の草むらの中に落としたんだ。あの広い広い草むら……これを絶望と言わず、何というのだ。
それでも見にゆかねばなるまい。また小一時間、花を摘んだり、写真を撮ったあたりをジロジロしながら歩き、ほとほと疲れた頃、可愛らしい3〜4歳の10人ばかりのグループがチュンチュンさえずりながらこちらへやって来ます。
「鍵の落し物をみかけませんでしたか?」「かぎ?」「かぎだって」「ミタ。アッタヨ」「え!?ほんと!?どこにあったの?」「う〜ん…」「どこで見たの?わたし、おうちに入れなくて困ってるの」「コマッテルノ?」「こまってんだって」
「あったよ」「どこでみたの?」ちょっともじもじしたり、やっぱり見てないって言ったり。
「何という名前?」「名前、教えて」「わたしはキョーコおばさんよ」「キョーコおばさん?!」「キョーコおばさん」「アノヒト、きょーこおばさんだってー」「キョーコおばさん?」「うん、キョーコおばさん!」ちゅんちゅんちゅんちゅん・・などなど、途中、若干すったもんだ、いろいろあって、
恥ずかしがり屋さん風の少女に、「こっち、こっち、お花のところ」って、数十歩ほど連れていってもらった先は、↑の最後の写真の、紫の花穂の場所。
有りました、有りました、鍵。なんという奇跡か!
夜、夫に顛末を話したら、「その子たち、妖精さんかなんかだったんじゃないの?」って。
あ、そう、そうかもしれない。どの子も大きくて真っ黒な瞳で、黒い髪がくるんくるんとカールしていて、それはもう、たいそう可愛くて可愛くて。帰り道、ラテン系のMIXさんたちだったのかなぁってほんのり思ったのでしたが、、妖精さんだったのかも知れません。
わたしが摘んでしまった花の妖精さんたちのいたずらだったのかも知れません。