ルドガーハウアのブリューゲル

なんと説明すればいいのか方法が見つかりません。感想も上手く書けません。こんな映画は始めてでした。似たものは思いつきません。すみずみまで拘った大変な力作、芸術作品です。

ブリューゲルの動く絵』

予告編 公式サイトはこちらから

ドガーハウアとブリューゲルのファンは必ず観るべし。…って、名古屋は明日16日でお終いですけど。

リピーターが多いのか、小さな小屋ではありますが満員でした。もう少し綺麗でゆったりした所で観たかったなぁ。名古屋シネマテークは本当によく頑張ってくれていて、いろんなのを見せてくれるんですけど、あまりにコンディションが悪すぎです。名古屋シネマテークに関する記事はこちらから

ドガーの嗄れた声が聴こえてきたら心臓がキューンとしました。やっぱりいいな、この人。お金にならないようなのや、どうみてもB〜C級なのや、ご自分でメガホン取るとぜんぜんムニャムニャやら、ぼてぼてぶるぶるに太ったり、キリリと枯れたり、ポリシーがあるのかないのか、とにかく変な人ですけど、この人の代わりも居なくて。ケルト人という言葉を聞くとなぜだかこの人の姿が浮かびます。

ブリューゲルの作品も大好きなので、それが動く感動と、大好きな絵の中にブリューゲルに扮した我らがルドガーが居ることが夢のようです。夢のまた夢。

絵から抜けだした時にやっと額の中のその摩訶不思議な世界に引きずり込まれていたことに気づきます。あの時代のあの場所を旅したのか、いえ、そこにいた画家の頭の中の幻を観たのか、束の間、夢想の中の主人公でありました。

今度はこの絵を動かしてくれないかしら、指と指の間から恐る恐る観てみたい。なんと16世紀ですものねぇ、日本にもスペイン人がやって来た頃。芸術家の脳には時の壁がないのでしょう。


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無為庵乃書窓さまよりリンクさせていただきました。