ブリキの時代を知っている

kyopin2006-07-31

行水


小学校へ上がる前くらいまではタライがあったはず。夏はいつもそれで犬と一緒に水遊びしていたから。行水とは、犬と一緒にタライに入ることだと思っていたわたし。でも、覚えがないのです。そのタライがブリキ製だったのか、王道の木製だったのか。覚えがないというか、両方とも記憶があるような、ないような。


母がタライを庭先に出して、ホースを引いてくると、どこからともなく犬のチビが現れて、はやくはやく!と急かすのですが、猫のミーコは姿を消していました。ブリキ製の金魚の如雨露とポンポン船が、行水のアイテムでした。チビ君は、頭の上から如雨露で水をかけられても平気で、大きく口を開けて笑って受けていました。


笑うチビがまんなかにドスンとすわっていたのはカナダライのようなのに、わたしの足の裏の記憶は桶屋さんが作った盥です。うーん、お尻や手のひらの記憶も木かなぁ。


ところで行水って、水行のことでしょうか? 涼を楽しむというよりは、寒い夜に戦に出かけた夫の無事を祈って、病篤い姑の快癒を願って、ザバンザバンと水垢離をする、字面からはそんな感じです。さすがにそんな時代は知らないけれど。