石を造る男の猫たちの薄情

kyopin2007-05-16

犬でなくて悪かったにゃ


iぢ@夫の退院後初の診察も無事何事もなく終わって、すっかり日常が戻ってきました。小さな4つの手術跡も、二つはひっかき傷くらいで、あとの二つも瘡蓋が痒いくらいで消滅の一途を辿っています。


石は黒に近いグレーの、指先ほどの球体がふたつと、その球体の一部が陥没しているガニメデみたいのがひとつと、次の球体の材料となるらしい黄色くて柔らかい砂でした。なんだか胆嚢宇宙の創造主みたいだ、iぢさんは。


で、球体の表面はゴツゴツで、まぁ、あまり綺麗とはいえなくて、ペンダントトップにも出来ない感じでしたから、病院に置いてきました。ちょと残念。


それにしても猫です、猫。
犬なら、日常のリズムが変わったことや、ご主人の様子がヘンなことにきづいて、なんか落ち着きがないとか、やたらベタベタしてくるとか、心配げにぺろぺろしてくれたりするものですが、猫って、、猫って。


一週間の入院が終わって晴れて退院してきても、どうというパフォーマンスはないんですね。トイレソージシテー、カンカンチョーダーイ、オヒザニノセテー、イッショニネルーと、ほぼ日常どおり。


犬なら、一週間も家を空けてようなら、その帰宅時にはお祭り騒ぎになるはずです。嬉しッコまきちらしながら、千切れるほどにシッポを振り、腰まで振って、キャインキャインと泣いて喜ぶはず。それから暫くココロが落ち着くまでは主人の側を離れないはず。


もう、猫ってなんてクールなこと。彼らの脳味噌は時間を知らないからねぇ。5年前に見つけたゴキのことが気になって、今日、その場所で見張っていたりするんですよね。一週間前の事なんて、さっきという時間にくっついているんでしょう。


四次元というのが時間のことであるならば、三次元の世界のわたしたちは、四次元を感知するのは瞬間の点でしかないわけでしょう。点と点が繋がって時間があるわけですね。それはいつも想像で感じているだけかもしれません。ほんとは体感などしていなくて。猫よりアタマがいい分だけ、想像で補う時間感覚。


犬もほんとは時間などわかっちゃいないんですけど、あの従順で愛情深くてケナゲな気質が、<ずっと>ご主人がいなくて淋しくて仕方がないという感情に押しつぶされて、<ずっと>という長い時間経過を感じるのかもしれないです。


だから猫がいい。一緒にいるのが楽です。<ずっと>のない猫、時間軸の点と点を自由にランダムに行ったり来たりしている四次元生物ネコ。ああ、君たちは素晴らしい。オーラロードが開いて、ここはバイストンウェルって感じなんだよね、年がら年じう。