共犯

毎日のように散歩している平和公園の一部、くらしの森と名付けられた区域は、70年ほど前は禿げ山で、陸軍の射撃演習場だったそうです。今だに鉛の汚染が残っていて、汚染の酷い所は立ち入り禁止の縄張りがしてあります。

私は、原爆が落とされて10年後の長崎に生を受けたので、少しだけそのことを気にしながらこれまで生きてきましたが、ファットマンの放射能より鉛のほうが長く汚染が残るものなのでしょうか。

せっかくの山道が安全のために舗装されていて、そのあたりの木々は、根元の樹肌に緑青色のものが付着しています。これが鉛の害なのかしら。
  


谷に降りると広い湿地帯で、幾つもの池や沼があり、田んぼも作られています。


沼の一つには植物による土壌浄化の実験がなされているという中部電力の立て看板があります。 植物を用いた土壌浄化pdf 中部電力

電力会社が土壌や水質浄化の実験をしているというのが不思議だったのですが、今回の人災が起こって、放射能除去ではないものの、なるほどそういうことかと納得しています。

中部電力の総電力中、原子力発電の依存は10%だけだそうですから、御前崎原発を停止できないのかしら。がんばれば廃止しても当面は大丈夫なのじゃないかと思うのですが、そんなに簡単な話ではないのでしょう。

トイレからお湯が出ない生活に戻るのは……。廃止すべき!と抗議も運動もしない、そんな私も共犯です。