モルモットしてきた

春に観に行ってきた汪兆銘の梅

このところ、この梅の木の奥に見える窓の中へ通っていました。花が咲いていた時は「大幸医療センター」だったはずですが、緑あふれるこの季節には「脳と心の研究センター」という名前に変わっていました。

枯れかかってるのかと心配した梅の木は、すっかり緑が茂って元気そうでした。向こう側のナゴヤドームが全然観えないほど。


その名に変わってMRIなどが入ったので、これまでの研究対象者にお礼を兼ねて色々検査をしてくださるというのです。勿論そのデータは研究対象になります。

まだ詳しい血液検査という項目が残ってますけど、MRIを2回、血管の検査、痴呆の検査、運動能力の検査など受けました。ここに記しておきたいのはMRIのガチャガチャ音かな。工事現場みたいな音がするので大変って言われたのですが、わたしはその手の雑音はさほど辛くないです。

まず、デンドッデンドッ♪というツァラトゥストラティンパニみたいな規則正しいベースの上に、スケッキヨッスケッキヨッ♪、もうひとつなんか調子っぱずれなカッティングみたいなのが有ったけど、あらら忘れちゃった、残念。音楽として結構たのしみました。

それから、自転車漕いでる間中ずっと血圧と心電図を取る検査の時、ちょっと驚くことが二つほどありました。

靴よりソックスのほうがいいねということになって、靴下をバッグから出したかったんですが、心電図のコードに繋がれてる私は動けないので研究員にお願いしようと振り向いたら、ありゃりゃ、彼女はすでに私のバッグの中を探ってるの。

別に見られて困るものは入ってませんけど、お財布も入ってるわけですしねぇ…。ちょっとばかり驚いたりあっけにとられたのですけど、何も言わずそのままにしてしまいました。

そしたら今度は検査が終了して、汗まみれになっている私に、やっぱりその女性研究者ったら、私のバッグを勝手にまさぐって、水とタオルを取り出してくださるんです。

いけないわ、いけないわお嬢さん、、いえ、将来の博士。でもあまりにもあまりにもアッケラカンとしてるので結局なにも言って差しあげられず終わってしまいました。

で、ダメ出しが研究チームのボスドク。「おお、いい結果が出ましたよぉ」とおっしゃるので、そうですか、よかったぁって答えたら、「いえ、データがちゃんと取れたという意味です。」ですって。まぁ、いちいちモルモットの気持ちなんて考えてないのね。ちょっと苦笑いしましたが、私は、研究者はそれで良いのかもと思います。

すべての検査結果が出揃ったら、ワ・タ・シのために説明をしてくださるそうです。

管に繋がれて自転車を漕ぎながら眺めていた窓の外には汪兆銘の梅の木。