オペラだと思えばいいのだ(泣

kyopin2004-12-08

 プッ  ぷっ


『LOVERS』2回目、観てきました。
映像はね、映像は最高です。だから、2回目、行ってきました。
牡丹坊という遊郭の禍々しいほどの美しさ、
そこの遊女達もそれはそれは綺麗。
あの場面の、踊りと絶対音感太鼓当て芸夢の美しさは絶品。
遊郭シーンに提示され溢れる色たち、赤、青、緑、金、白、
絢爛な色たちが、それぞれに独立したシーンになっていく構成も
素晴らしい。垂涎。


でもねぇ、脚本が緩すぎ。
もうねぇ、、最後の三十分(白のシーン)は、プッ…プッ…。
そりゃないでしょうよぉ・・そりだけわぁ・・
せっかくの美々しい男女が、あほにしか見えないです。
あれだけの映像美で朝廷がらみの背景を持つドラマなんだから、
どうせだったら、失笑ではなく、
泣かせて欲しいです。
号泣したい。
哀号……


オペラだと思えばいいのかな、この映画は。
古いオペラの脚本ってなんだか辻褄もいい加減で、
今にも死にそうな人が長々と絶唱したり、
まぁ、様式美の世界ですから、それはそれでいいわけですよね。
脚本は歌そのものや、歌う人の美しさや、
その技と芸を際立たせるための舞台装置のひとつとも
考えられますから、わたしはそんな風にオペラを観ます。


音楽はとってもいいです。
ゴッドファーザー』なチャイニーズラヴバラードと、
太鼓アンサンブルはゴージャス。
二胡で奏でられる民謡風の傾国のメロディは、
帰り道、忘れないようハミングしながら歩きました。


というわけで、ミニシアターで二回め、観てきました。
やっぱり銀幕で観る映画ですね。


 仏 カネシロが一人 仏仏 カネシロが二人 仏仏仏 カネシ…
                              京