プロメテウスの火種

kyopin2006-02-10

長毛雪猫比売
(ナガゲノユキヌコヒメなんてどうでしょう)


冬季オリンピックですねぇ、聖火の灯し方は秘密だとか。開会式が楽しみなんですけど、、未明4時からなんですね、あいやー。


聖火はずっとオリンピアで灯され続けてるわけじゃないんですよね、毎回、巫女に扮した女優さん達がレンズを使って採火する様子がTVでも流されます。近代オリンピックでその聖火を復活させたのはヒトラー。天才演出家です。


プロメテウスが神様から盗んできて人々に与えた火。「文明」という字は、文に明るくなると書きますが、勿論、言葉を文に化し明かにするという意味なんでしょうね。でも、明りを使って、文をいつでも読めるということかも知れません。


プロメテウスは火を人に与えたことでゼウスに酷いお仕置きをされましたが、日本の神話の伊耶那美は火の神を産んで、焼け死んでしまいます。妻に会いに伊耶那岐は黄泉の国へ行き、寝姿は見ないでという妻の願いを聞き入れず見てしまうんですね。それは膿と蛆の山。醜い姿を見られた妻の恥は怒りに変わって大爆発。神様の夫婦喧嘩はそれはそれは恐ろしいことに発展します。


妻は夫の国の人間を毎日千人殺すと言い、夫はそれなら千五百人産むと言う。全ての狂いは、この二人から始まったのでしょう。その二人の間に産まれた天照が天皇家の祖になるわけですよね。そこからの万世一系


ヒトラーは、神から始まるその万世一系天皇を戴く日本国をとても羨ましく見ていたとか。プロメテウスの火第三帝国の威厳を示そうと考えたのも頷けます。神様に繋がるものが欲しかったんだろうな。


皇女が斎宮を勤めなくてもよくなり、天皇が神様ではなくなった時に、大きく伝統は途切れているのではないかしら。時代の権力者の方向にゆらりそよりと靡いて存続してきた世界でも稀な王朝を続けていくことには意味がありそうにも思えますが、ゆっくりしずかに隠れてゆくのも美しいと思います。