網戸越しみどり見ておりつばくろめ

kyopin2006-06-07

カーテン越しではつまらない


こどもたちがピアノを習って、バイエルなど導入書が終わると、ブルグミュラー25番練習曲集に入ることが多いです。その練習曲集は、とても具体的に曲の雰囲気を表題であらわしていて、ロマン派の初歩のテクニック習得と、感情表現に最適なので、今でもほとんどの初心者が使っているのではないかとおもわれます。


その24曲めに「つばめ」という、その曲集で、もしかしたら一番難しいテクニックを使う曲がでてきます。片手の上をもう一方の手が弧を描いて、シュイーンと素早く何度も行ったり来たりするんです。その動作こそがまさしく燕返しで、これは聴いている人より弾いている人のほうが、ツバメだってことを体感する、とても変わった表題のしかたで、ブラボー!ブルグミューラー!って、いつもおもいます。


トミさんもはやく外を飛びたいらしく、飛ぶ練習をしたり、窓から外を眺めたりしています。


でも、まだ自力で餌を食べられないし、もうちょっとエチュードしなくちゃね。


ああ、そういえば、短歌ヴァーサスwebに連載中の、島なおみさんのブルグミュラーにひっかけたエチュードエッセイはどこまで進んだかしら。ふと思い出して訪ねたら、猫の話題でした。旅に出たらしい。


そして、エチュードは21番「天使の合唱」でした。これは「つばめ」の予備練習にもなってる曲。このアルペジォが透き通って、空から届く天使の声のように弾けたら、その声たちの合間を縫ってスイスイと自由に飛ぶ燕になれるの。