台風の来る国に啜る食文化あり

kyopin2007-07-15

まだ風はあるにゃ


今日未明、とても雨足が強くなってきたので、しんさん(iぢ@夫)の、空き家になってる実家の雨戸を閉めに行ってきました。雨具に着替えて、暴雨の中、すべての雨戸を閉めるしんさん。ベランダがグラグラになりかけてるので、なにかの拍子にあれが壊れて、落っこちて死にはしないかと心配しつつも、車の中で待ってるきょしゃーん。冷たいものです。。


すっかり雨は上がって、風もない帰り道でした。一番ひどい時に作業をしたのでした。よく、雨風が心配で、田んぼや屋根の様子を見に行って亡くなる男性の老人がいますよね。しんさんもきっと、それで亡くなるタイプね、と思いました。


話は変わって、
先頃の、しんさんの入院中http://d.hatena.ne.jp/kyopin/20070516、病院の展望レストランでひとり昼食をとっていた時のこと。窓一杯の青空をバックに、ずずずーという音が響き渡ります。うへぇと思ってちょいと横目で見ましたところ、おばあさんがカレーをすすっておられました。ずっとずっと、ずずずーzごごー。うわーん。


あの日、自分がなにを注文したのかも思い出せないほど、強烈な音でした。日本人って、吸い込むというか、すする食し方を持っています。「おずる」なんて宮中言葉があったり、お吸い物という料理名があるくらいで、お茶、お酒、茶碗蒸し、蕎麦うどんなどなど、液体やそれに近い物、それに浸かっているものは、たいてい啜ります。


西洋のマナーが入り込んだ家庭から順に、西洋料理では啜らなくなって来て、この頃では、うどんや蕎麦すら啜ら(れ)ない人も多いです。わたしも、蕎麦はともかく、うどんは啜れないないです。人によっては、それって不味そう、かえってマナー違反!って思われそうですね。


お茶漬けなんかは、音をたてて、かっ込むほうがオトコらしくて素敵だなぁとも思います(とくに食べ盛りの男の子)。食べ盛りではありませんが、しんさんも、よく啜ります。スパゲティでも(うは)。


で、食べ物ばかりではなくて、当然、空気も吸い込みますから、歳を取ると不随意に気管と食道が同時に開いてしまうのか、食しながら咳き込む老人って多いです。うはー、しんさんは年寄りになりかけてるなぁと思い始めたのはいつ頃のことだったか。つい最近わたしも、喋りたいのと食べたいので立て続けに二回やっちゃいましたが。


毎年、お餅を咽に詰まらせて亡くなるお年寄りがいらっしゃいますが、それと吸い込み食べとは因果関係はないのでしょうか。しんさんはきっと、その死に方をするのじゃなかろうかと心配ながら、まぁ、それは良い死に方かも、、とも思います。


台風の日に、我が家の安全を守るために命を落とすのもまぁ、そんなに悪い死に方だとは思いませんが、どちらも犬死にっぽいので、たぶん、残された者は虚しくはありましょう。なぜあの時ひとこと、落ちつけ!と、言ってあげられなかったと、後悔もすることでしょう。