ジャンゴ、好きだったよDJANGO

kyopin2007-09-20

にゃんご


このところ数週間のおめざ音楽は、Yo-Yo Ma plays Ennio Morriconeです。

プレイズ・モリコーネ

プレイズ・モリコーネ


ジュゼッペ・トルナトーレ組曲」とか、「ブライアン・デ・パルマ組曲」とか、映画監督の名前で組曲の構成。なんかよく出来てます。特に「セルジオ・レオーネ組曲」がお気に入りです。


マカロニウエスタンですねぇ。ものごころついた時からTVで「ローハイド」「アニーよ銃をとれ」「ライフルマン」「ララミー牧場」「カスター将軍」なんてのをずっと観ていました。ジュリー登場以前の憧れの男性は劇中のクレイジーホースだったり、ジュリアーノジェンマだったりした、ある意味、ウエスタン育ちのきょしゃーんであります。


シングルエイジの頃の刷り込みは激しくて、10代になっても父につきあってマカロニウエスタンをたくさん観ました。本場アメリカものより、うんといい加減な創りなのがイイお味で。しかも音楽がオーケストラじゃなくて、エレキギターなんですよね、時代の子にはぴったりだったのです。ベンチャーズより、寺内タケシより泣けるのです。それがモリコーネだったわけです。


イタリアンテイストって日本人に馴染みやすいのね。黒澤とレオーネが相互インスパイアして、その世界をハイパー化し、さらにそれらに影響を受けた日本の娯楽作品たちが、どんどん拡がって行ったのも、マカロニとスキヤキの相性の良さゆえかも知れませんね。


今TVで「スキヤキウエスタン・ジャンゴ」の宣伝をよく観ますけど、ああ、観に行きたいな。本家『ジャンゴ』はレオーネ監督じゃないですし、音楽もモリコーネではありませんけどね、マカロニウエスタンの最高峰じゃないかと思います。


「マカロニ」の名付け親でもある淀川長治さんの「怖いですねぇ、たくさんたくさんヒトジニがでますよ、怖いですねぇ」なんてお声が聞こえてくるほど、殺戮シーンの極み。棺桶を引きずって歩く黒いジャンゴが子供心にちょっと可笑しかったりもして。



この♪スッタカタッツッチャッチャ♪というロッカバラードも、しっかり歌謡曲に取り入れられて「長崎は今日も雨だった」とか、「津軽海峡冬景色」とか、日本人にお馴染みのキザミですね、微妙にノリは違いますが。西条秀樹の♪ローラ!♪なんか、ジャンゴにそっくり。


♪スッタカスッタカ♪っていうカントリーのリズムも、マカロニ風味をたっぷり効かせて、必殺シリーズのテーマに化けています。今回の和製ジャンゴのテーマを北島三郎に委ねたのは快挙であり、大正解なんでしょう。


60年代に坂本九の「上を向いて歩こう」が「スキヤキソング」としてアメリカでヒットしたからか、日本製の西部劇風のものをスキヤキウエスタンと呼んでいたわけですけど、今度の「ジャンゴ」のために創られた言葉だと、若い人は思うのでしょうね。


そういえば、「カウボーイビバップ」にもジャンゴが登場してましたねぇ。そりゃ、カウボーイだし、賞金稼ぎだし、ジャンゴ登場は必然でありました。この無国籍映画はぜひ観たいのですが、映画館へ行くのがめんどうくんなので、カウビをレンタルしてお茶を濁して待とうかしらん。あと、本家ジャンゴで。