28年ぶりの乾杯

kyopin2007-10-13

ペッ


「巨人大鵬卵焼き」というのは昭和3-40年代の女子供(もしかして、日本国民?)の好きなものの代表だったのですが、50年代の初め頃には「江川ピーマン北の湖」という言葉がありました。これはキラワレモノの三巨塔。


その江川卓北の湖が話題になってますねぇ。北の湖は別に嫌いではありませんでしたけど、たしかに強すぎて愛想がなくて憎たらしい存在でした。でもめったに笑い顔を見せない人が笑うと、けっこう可愛かったような。


江川は、あの空白の一日事件ですっかりダーティなキャラにされてしまって、北の湖同様、憎たらしい存在でした。あれは本人が悪かったわけじゃないのにねぇ。なんと言っても周りのオトナたちの思惑がなかなか小汚くて、それに振り回された若い才能というイメージで、わたしの中に残っています。


オトナの思惑に翻弄される子どもは、つい二日前のボクシングのニュースで観てしまいました。近頃のキラワレモノは「亀田赤福エリカ様」? それは、ま、いいとして。


幼い子どもは、苦い=毒、すっぱい=腐ってる、と本能的に判断して、そういうものが口に入ると、ペッてしちゃうんですよね。なのにいつしか、その怖ろしい味がたまらない魅力と変わるとき、オトナになるわけです。このごろのピーマンは昔のほどは苦くないですけどね。


ふてぶてしい江川に対して、ハンサムで、あの時代の野球選手にはめずらしくお洒落でスリムな小林繁とでは、そりゃもう判官贔屓なしでも、女子供には小林の勝ち。


巨人時代から好きだったわたしなどは、ただでさえ悲壮感漂う小林が、縦縞のユニフォームに身を包んだ時はもう、涙なしではいられないほどでした。しかし折れそうに細いその躰は、とてもしなやかで強くてカッコよくて。


博報堂は良いところに目を付けたものです。にがーい味を残したままのエースふたりを再会させ、ドキュメントCMを制作。しかも日本酒。これってCM大賞ですね(あるのかどうか知りませんが) 


スポーツニュースなど、今はほとんど見ないきょしゃーんでありますが、明日のうるぐすが楽しみです。(でも、久しぶりに見た小林繁さん、ちょっと老けすぎじゃなかろうか……)