Beathoven

kyopin2008-12-16

ベーさん風?


いやはやなんともかんともで、半年ぶりです。
今日はベートーヴェンのお誕生された(と言われてる)日です。そんな日に復活できるのは嬉しいことであります。


『敬愛なるベートーヴェン』という映画はまだ観てません。どうもベーさんが美しすぎる点や、「敬愛なる」という日本語に親しみをもてなくって。


さてさて、それはともかく。ベートーヴェン黒人説というのがあります。わたしも支持者です。なぜ、ベートーヴェンの音楽が黒っぽいのか、JAZZやROCKに聞こえるのか。なぜ、チャックベリーが♪Roll Over Beethoven♪と歌ったのか。黒人だからです。そーなんです。


Beethovenって、オランダ系ドイツ人なんですが、オランダ語では、ビート(ビーツ、甜菜、砂糖大根)のホーフェン(農家)という意味らしです。


アメリカに最初の20人の黒人を運んだのはオランダ船でしたよね、17世紀の初め頃。その100年も前から南アメリカには黒人が連行されています。しかも作らされていたのはサトウキビ。


何でもその頃、砂糖大根の不作やなにやかやで、ヨーロッパで砂糖の生産が追いつかなくなってしまっていたのだそうです。ほらほら、、ベーさんのご先祖がらみかも知れませんねぇ。


ベーさんのお祖父さんもお父さんも宮廷楽士ですから、黒い血が混じったとしても、もっと遠い時代?いやいや。わたしはもっと濃いと睨んでいます。飲んだくれのお父さんが宮廷の黒人女芸人に悪さして……なんてところではないかと。


もじゃもじゃ黒髪に浅黒い肌、ギョロ目に大きな鼻、下唇が突き出していて、大変な大声。そんな彼は「モンゴル大王」なんて徒名を持ってるんです。「モンゴル」なんて、例えば昔の日本人の思うところの「唐」や「胡」や「夷」みたいなもので、漠然と「外国」「異文化の国」または「未開の地」くらいの意味なのではないかしら。


それから『クロイツェル・ソナタ』。クロイツェルという名ヴァイオリニストに献呈されたソナタなんですけど、クロイツェル自身は一度も演奏しなかったとか言われています。なぜならば、本当は英国のプリンス・オブ・ウェールズに仕えていたジョージ・ブリッジタワーという黒人ヴァイオリニストへ献呈する予定だったから。そりゃ、黒人のお下がりなんて、クロイツェルさんは腹立たしくて弾く気にはなれなかったことでしょう。


ブリテンとアフリカンが出会えば、音楽の血が混ざれば、さて何ができるでしょう。ブルースです、ジャズです、ロックです。ベートーヴェンに見込まれ、王室に雇われるほどの黒人であれば、それは希有の才能の持ち主だったことでしょう。


19世紀初頭、アメリカの黒人と白人の音楽文化の融合で生まれつつあったブルースが、ヨーロッパの地の二人の黒い天才の音楽的まぐわいによって生まれ、爆発的にJAZZへROCKへと150年分の進化をしたのではないかしら。音楽史の、そこは特異点なのではないかしら。


ほらほら、ピアノを弾くアナタ、悲愴を、月光を、熱情を、テンペストを、最後のソナタ3曲をアップビートで弾いてみて。ゴスペルが、ブルーズが、ジャズが、ロックが聞こえてくるから。そして何より弾きやすくなるから。そして誰か、黒いBEATのクロイツェルを弾いて聴かせて。死ぬまでに一度で良いから聴きたいBEATHOVEN!