雨に洗われた赤い実


びっくりグミ

名古屋生まれの夫はグミ(茱萸←すってきな字だぁ)の実の味を知らないと言います。枇杷泥棒だったくせに。

雨に洗われた茱萸の実を味わってきました。あはは!公園で。手に届くところのは朝のお散歩のおじさんやおばさんに食べられちゃったらしく、高〜い所のしか残ってませんでした。鳥たちは食べないのかしら。平和公園で見つけたのは4m以上もあろうかという大木です。 

子供の頃、長崎でも名古屋ででも、よく茱萸を食べていたので、今でも見つけるとちょっと心がキュンとして、甘くて酸っぱくて渋い味を思い出し、唇がそんな形になります。

大人になってから、このビックリグミの苗を買って植えました。そしたら成長の早いこと早いこと。一年目には私の背を越し、その葉と同じく白いざらっとした触感の小花を付け、やはりざらっとした表皮の紅く大きな実がいっぱい成りました。

次の年も、上にも横にもどんどこ拡がって、隣のおじさんが剪定してくれました。これねぇ、放っておくと一本でジャングルになるよって。その年も豊作で、おじさんと山分けしたことでしたが、次の年にその庭のある家から引っ越しました。

あれから20ん年?いや30年、あの茱萸の木はどうなってるかしら。平和公園茱萸の木の、縦横無尽のしなやかな腕の中に入り込んで、赤い実をつまみながら、渋くて酸っぱい形の唇で思っていました。