ヤマトは何処へ着地するのか

書き方を忘れているきょしゃーんです。

このところ、『宇宙戦艦ヤマト2199』観て泣いてます。リアルタイマーなので、懐かしい場面を壊さず上手く再現されると呆気無くよよよとなります。

嘗ての突っ込みどころをさらりと補修しながら、松本色の薄れた、しかしちゃんと面影の残る乗組員たちに名台詞を吐かせ、名場面を更に感動的に、または特有のいやらしさをそぎ落とし、魅せてくれます。

9話に驚きました。旧作にはないオリジナルエピソードのサブタイトルは「時計仕掛けの虜囚」。軽く「時計仕掛け」のフレーズにヤラれるわけですが、その後も言葉攻めが続きます。

主役はガミラス兵ガミロイド、AI搭載のオートマタ(ヤマトの中のエヴァンゲリヲンか、使徒に似ている。ミサキさんも居る)。それとアナライザーとの交流。音楽はルネサンス風で、寂しげなリュートがボロロン♪

艦内放送で流れる昔話と現実に栞を挟むように文字が浮かぶ。

「オートマタは電気羊の夢を見るか」
「われはロボット」
「流れろ涙、と人形は言った」

なかなかあざとい。

旧作では、理由があれば人は人を殺してもいいのかというテーマが無理矢理な連作のせいでうやむやになってしまっていたように思います。

総理大臣が死の商人の様相を呈し、その国民の多くが隣国の悪口をあからさまに言い、侮辱することに何のためらいもなくなってきた昨今に何故、ナショナリズム溢れるヤマトを復活させるのか。どこらへんに着地させているのか、それも楽しみです。


溢れよ我が涙:ダウランド